「新しい公共と市民自治」研究会「ソーシャルインクルージョンの理念と実践」
「ソーシャルインクルージョンの理念と実践~社会的排除・格差社会に抗する、新しい社会福祉の構想~」
来る12月1日(土)に、日本ソーシャルインクルージョン推進会議代表の炭谷茂さんを講師にお招きし、「ソーシャルインクルージョンの理念と実践~社会的排除・格差社会に抗する、新しい社会福祉の構想~」と題して、研究会を開催します。
■ご講演内容
1.社会的排除、格差社会に対抗する、新しい社会福祉の視点である「ソーシャルインクルージョン」の理念と実践について
2.ヨーロッパの社会的企業、特にイギリスでのソーシャル・ファームの実践事例の紹介
3.日本型CAN(コミュニティ・アクション・ネットワーク)をめざす、釜が崎地域での取り組みを中心に、住民主導のまちづくりの実践
4.コミュニティでの就労創出をめざす、新しい働き方としての「協同労働」の可能性と期待
「平成12年12月に示された「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉のあり方に関する検討会」報告書では、かつて社会福祉の主たる対象であった「貧困」に加えて、「特に社会による排除・摩擦や社会からの孤立の現象は、地域・社会の支え合う力の欠如や対立・摩擦、無関心を示唆している」とし、「全ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援護し、健康で文化的な生活の実現につなげるよう、社会の構成員として包み支え合う(ソーシャル・インクルージョン)ための社会福祉を模索する必要がある」と、新しい社会福祉の考え方を提言している。 こうした理念は、欧州では1990年代後半から強調されてきており、現在では欧州各国共通の最も重要な国内政策に位置づけられている。
わが国においても、社会・経済のグローバル化、家族の小規模化、地域社会での人間関係の希薄化等によって、様々な問題が生じており、人々の「つながり」を再構築するソーシャル・インクルージョンの推進が求められている。…この場合、地域やまちで取り組み、その地に住むだれもが参加できる仕組みが大切である。
具体的には、まず仕事である。仕事を通じてのコミュニケーション形成の位置づけは大きく、授産施設や福祉工場、一般企業での仕事、それにこれからはソーシャル・エンタープライズ(社会的企業)での仕事に期待しているが、そのなかでも特に、障害者などの仕事づくりに着目したソーシャル・ファーム(イギリス)に注目している」(「ソーシャル・インクルージョン~格差社会の処方箋」、日本ソーシャルインクルージョン推進会議編、中央法規、2007年1月発行)
■講師:炭谷 茂氏
(前環境省事務次官/日本ソーシャルインクルージョン推進会議代表/日本CANまちづくり研究会代表/環境福祉学会副会長/休暇村協会理事長等)
■日 時:2007年12月1日(土) 13:00~16:00(予定)
■会 場:日本労働者協同組合連合会 会議室
東京都豊島区池袋3-1-2 光文社ビル6階 JR池袋駅 歩 10分
■参加費:会費500円 (協同総研会員・学生は無料)
■主 催:協同総合研究所
■共 催:「協同労働の協同組合」法制化をめざす市民会議、日本労働者協同組合連合会
■問合先:協同総合研究所
東京都豊島区池袋3-1-2 光文社ビル6階
TEL 03-6907-8033 FAX 03-6907-8034
E-Mail: kyodoken@jicr.org URL http://jicr/org