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2006年09月28日

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ニート・社会的ひきこもり支援全国実践交流集会(仮)準備会

前のエントリーでご紹介した、 NPO文化学習協同ネットワークの佐藤洋作さん(協同総研理事)より、下記の集会のご案内をいただきました。
 文化学習協同ネットワークは、東京都三鷹市で30年来、不登校の子どもたちやひきこもりの青年の支援を行ってきた団体で、若者の就労支援・働く場づくりにも積極的に取り組んでおり、2年前に「コミュニティ・ベーカリー風のすみか」を立ち上げ、最近では若者自立塾や東京都の委託などさまざまな事業を行い注目されています。(以下転載)



若者支援活動に関わっている方、関心のある方、どなたでもご参加ください

社会的自立に困難を抱える若者の就職不安と支援のあり方をめぐって
 ~ニート・社会的ひきこもり支援全国実践交流集会(仮)準備会(第1回)

 「ニート」「社会的ひきこもり」など、社会的自立への困難を抱えている若者の支援活動の重要性が大きくなってきています。支援活動に携わる人々にとって支援情報収集や支援ネットワークの広がり、そして、キャリアカウンセリングやジョブコーチングなどの支援活動の専門性が必要になってきています。
 このような時代の要求に応えようと、今年の2月に和歌山で「社会的ひきこもり支援全国実践交流集会」(全国社会的ひきこもり支援連絡会議主催)が開かれたのを受けて、来年2月に首都圏で「第2回集会」(現地事務局・NPO文化学習協同ネットワーク)を開催しようと準備を進めているところです。
 第1回には、地域精神保健関連を中心に全国からの参加者が集いましたが、第2回には、教育や雇用などより多様な領域からの実践交流を期待し、総合的な若者支援のあり方について考える機会にしたいと考えています。準備は実行委員解方式で進めていきますが、1回1回の実行委員会はオープンな準備会として多くの関心ある人々の参加型にし、事務局で実施の具体化を推進していこうと考えています。毎回の準備会は、若者支援に関わる様々な分野からの報告も交え、学習会と意見交換の機会にしていきます。支援活動に関わっている方、関心のある方など、多くの人々の参加をお待ちしております。

【第1回準備会】

  • 日時:10月14日(午後2時~5時)
  • 会場:三鷹市市民協働センター
  • 内容:
    1. 趣旨説明「なぜ実践交流集会をひらくのか」
    2. レポート「和歌山市の地域精神保健システムとひきこもり支援」~山本耕平さん(和歌山の総合リハビリテーション施設「麦の郷」、大阪体育大学、全国支援会議事務局)
    3. 集会企画~事務局案の検討・提案
    4. 第2回準備会の内容と持ち方について

  • 三鷹市市民協働センターへのアクセス
       〒181-0013 三鷹市下連雀4-17-23 
       TEL:0422(46)0048 FAX:0422(46)0148
       中央線三鷹駅より:徒歩約15分
       小田急バス:7番のりば 仙川・晃華学園東・杏林大学病院行き
       3番のりば 調布駅(西野経由)・国際基督教大学・武蔵小金井駅行き
       八幡前下車 徒歩3分
  • 連絡先:NPO文化学習協同ネットワーク(担当/佐藤、藤井)
       電話:0422(47)8706、FAX:0422(47)8709
       E-mail:center@npobunka.net
       「ニート・社会的ひきこもり支援全国実践交流集会(仮)」事務局

<企画案> 【1日目(2月11日)】
午前9時30分~12時
◆全体会-パネルディスカッション「若者支援の現在と課題」
  a.若者の社会的自立・就労をめぐる状況
  b.若者支援の現場が抱える困難
  e.動き出した若者支援施策
  d.海外の若者支援策と日本の政策課題

午後1時~6時
◆テーマ別実践交流会-
(1)若者のための居場所づくり
  1. フリースクール(塾)における若者支援
  2. 精神障害者施設がつくりだす若者の居場所
  3. 居場所がすすめる職業技能訓練プログラム
(2)就労支援と職場さがし・仕事づくり
  1. 就職支援機関の若年者就労支援
  2. 中小企業の若者雇用状況
  3. 協同労働と若者の仕事づくり
(3)発達障害の若者支援
  1. 専門機関の発達障害の若者支援
  2. 発達障害の若者の就労支援
  3. 発達障害の若者の雇用ガイド
(4)家族支援のケースワーク
  1. 教育相談活動の現場
  2. 親の会支援のポイント、親ガイダンス
  3. ひきこもりの予防的介入と、訪問支援
●夕食交流会

【2日目(2月12日)】
午前9時~11時30分
◆ワーカー養成セミナー-
(1)「教育相談活動のポイント」
(2)「グループワークのすすめ方」
(3)「ジョブコーチングの方法」
(4)「キャリアカウンセリング入門」
(5)「共同生活施設のルール」

11時30分~午後1時
◆終わりの集い-
若者支援の地域ネットワークづくりにむけて

  1. 三鷹の地域若者支援サポートネットワーク
  2. 参加者からの感想
  3. 今後への提言

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コミュニティ・ベーカリー「風のすみか」2周年

若者の自立・就労支援を行ってきたNPO文化学習協同ネットワーク(三鷹市)が母体となり、多くの人が出資・協力して立ち上げられた、コミュニティ・ベーカリー「風のすみか」が、めでたく2周年を迎えます。
「風のすみか」の立ち上げ経緯については「人と人、人と社会は、どうつながっていけるのか―コミュニティ・ベーカリー「風のすみか」の挑戦」(山本賢司 『協同の發見』2004年11月、第148号)を参照。
記念イベントがあるそうなので、ご興味のある方は、「NPO文化学習協同ネットワーク」までお問い合わせください。

風のすみか二周年イベント「おいでよ!すみか~2周年~」
  • 9月30日(土) pm4時~
  • 文化学習センター(風のすみか2階) にて
      パンなど軽食つき
  • 参加費 500円 (地域通貨200seedsまで利用可)
  • お問い合わせ 0422-49-0466
  • 風のすみかWebサイト

2006年09月13日

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協同組合経営研究所『にじ』

niji06autumn.jpg財団法人協同組合経営研究所の研究誌『にじ』(2006年秋号)に協同労働の協同組合が特集されています。この企画に当たっては、協同総研の中川理事長を通じて協同組合経営研究所の担当の方から相談があり、いくつかの記事について協同総研・労協連関連の執筆者を紹介しました。
協同組合経営研究所は、研究対象が農協・生協等が中心であり、ワーカーズコープについては、初めて本格的に取り上げるとのことで、全体の枠組みから個別の事例紹介、海外における実践など、盛りだくさんの内容になっています。
ワーカーズコープについてまとまった情報を得るのに適した特集となっていますので、ご興味のある方はぜひご一読を。(お問い合わせは、協同組合経営研究所まで)

【掲載記事タイトル】

協同組合経営研究誌『にじ』2006年秋号No.615
特集:協同労働の協同組合―レイドロー報告 第2優先分野の現状を学び今後を展望する―

  • 特集「協同労働の協同組合」の主旨と構成―レイドロー報告第2優先分野の現状を学び今後を展望する―
    福室謙治(協同組合経営研究所研究員)

  • 協同労働の協同組合―市民型協同の仕組み―
    島村博(協同総合研究所主任研究員、協同労働法制化市民会議事務局長)

  • ワーカーズコレクティブの現在と未来
    丸山茂樹(参加型システム研究所客員研究員)

  • 協同組合が子育て支援事業を運営する価値―協同組合の定義と価値を再考しながら―
    相良孝雄(NPO法人ワーカーズコープ東京事業本部子育て運営委員会事務局長)

  • ワーカーズコープタクシーの協同労働
    緒方満(福岡自動車交通労働者協同組合理事長)

  • ワーカーズ・コレクティブ「轍・大泉」の協同労働
    福室謙治(協同組合経営研究所研究員)

  • 労働の場での小さな一つの挑戦―『ブルーベリーソース物語』を発刊して―
    西貞子(企業組合ワーカーズ・コレクティブ凡 前代表理事)

  • 「山へは車で、作業は機械で」が合言葉―兵庫県 葛根生産森林組合の協同労働―
    福室謙治(協同組合経営研究所研究員)

  • 農村地域における協同労働組織―広島県の集落型農業生産法人を対象として―
    小林元(広島大学大学院生物圏科学研究科研究生)

  • モンドラゴン協同組合と協同労働の概念
    石塚秀雄(非営利・協同総合研究所いのちとくらし 主任研究員)

  • イタリア協同組合運動におけるワーカーズコープの位置づけ
    田中夏子(都留文科大学教授)

2006年09月09日

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日本職業リハビリテーション学会に参加

kanno060908.jpg協同総研では今年1月に研究会「イタリア協同組合調査報告」を行ったのですが、その際日本職業リハビリテーション学会の松井亮輔先生(法政大学)、松為信雄先生(東京福祉大学)にご参加いただきました(松井先生はその後研究所の会員にご加入いただきました)。そのお二方が実行委員(松井先生が大会長)となって開催された「日本職業リハビリテーション学会第34回大会(9月8日:神奈川工科大)の大会企画シンポジウム『多様な雇用・就労形態の実現に向けて』に、日本労協連の菅野理事長がシンポジストとして参加し、報告を行いました。

シンポに先立つ松井亮輔先生の基調講演では、『地域に根ざしたインクルーシブな雇用・就労の展開』と題して、ご自身の職業リハビリテーション分野とのかかわりを振り返りながら、日本での障害者の福祉から就労への支援施策の展開を跡付け、最後に地域に根ざした多様な働く場の整備について展望と課題を述べられました。特に、現在常用雇用されている身体・知的障害者の約6割は雇用率制度の対象となっていない(56人以下の)民間企業で雇用されており、さらに小規模作業所などで就労する18万人の障害者や職安に求職登録しながら就職しえていない15万人の障害者の受け皿足りえるのは、そのような(雇用率対象外の)小規模企業であること。しかし、それにも限界があるので、障害者の就労機会を拡大するには、一般の民間企業以外に「近年各地でひろがってきている、労働者協同組合(社会的協同組合)、社会企業、「(昨年滋賀県で制度化された)社会的事業所」やNPOなどでの雇用、ならびに独立行政法人等も含む、公的機関などでの雇用、および起業や在宅就労など、多様な働く場づくりが積極的に進められなければならない。」と述べられました(引用はレジュメより)。

シンポでは、菅野さんが労働者協同組合やイタリアの社会的協同組合についての紹介をした他、滋賀県のねっこ共働作業所の白杉滋朗さん(昨年協同総研の関西会員集会でもご報告いただきました)から、滋賀の社会的事業所制度についての報告などもありました。

学会シンポ全体の報告は、また別の機会に譲りますが、障害者自立支援法の制定など障害者の就労を取り巻くさまざまな状況が変化する中で、菅野さんが発言したように日本ではいまだ「企業は営利企業、労働は雇用労働、にきわめて狭く限定した政策になっている」のが実態です。さまざまな分野の方々と交流する中で「協同労働」の裾野を広げていければと思います。

2006年09月06日

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CICsの登録はすでに400団体へ

graph_cic.gif昨日のエントリーで、1周年を経た英国CIC(コミュニティ利益会社)法での登録数が250であるとのCo-operativesUKの記事をご紹介しましたが、協同総研・岡安専務によれば、政府の統計で7月の段階ですでに登録団体は386を数え、なお増えています(グラフ参照:クリックすると拡大します)。
昨年の秋、岡安専務らが英国を訪問した際、Co-operativesUKのある幹部はこの法案に懐疑的だったそうですが、予想に反して(!?)CICsは発展してきているようです。

2006年09月05日

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1年を経たコミュニティ利益会社(CICs)

少し前の記事ですが、ICAのニュースサイトで英国のコミュニティ利益会社(CICs)法1周年を記念したイベントが7月にロンドンで行われたと紹介されていました。(当日のチラシpdf

CICs: One Year On (Co-operativesUKの元記事より)

地域の映画館、村の商店、ラジオ局、カフェを経営し、医療サービス、住宅、リサイクルそして輸送サービスを供給する。英国の250以上のコミュニティ利益企業(CICs)はすでに莫大な社会的企業ソリューションをもたらし、地域社会に変化を与えている。

政府の新しい統計によれば、少なくとも55,000の社会的企業が英国に存在し、年間およそ84億ポンドの経済的貢献をしている。社会的企業セクターには経済的により大きな役割を果たす可能性もあり、CICsはそのためのさらなる有効な手段である。
(以下略)

参考:「コミュニティを再生する社会的企業、協同組合」岡安喜三郎、『協同の発見』2004.6、No.143
「コミュニティ利益会社(CIC)と社会的企業(その1)」中川雄一郎、『協同の発見』2005.6、No.155

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