‘10年1/16 『若者問題から考える労働政策のあり方』研究会開催!
『若者問題から考える労働政策のあり方-自立・就労支援の現状と課題-』
来春、卒業予定にある高校生の就職内定率(9月末現在)は、37.6%と1988年調査以来、
過去最悪の数値を示している状況にあり('09.11/4厚生労働省発表)、若者の自立・就労の問題は
一層深刻な状況にあります。
今回の研究会では、宮本みち子先生(放送大学教養学部教授)を講師にお迎えし、若者の
自立・就労支援の問題から、労働政策はいかにあったらよいかについてお話を頂きます。
ぜひ皆さん、ご参加下さい。
■日時:2010年1月16日(土)13:30~16:30
■講師:宮本 みち子さん(放送大学教養学部教授、協同総研理事)
■会場:日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会 6階大会議室
東京都豊島区池袋3-1-2 光文社ビル6階
JR池袋駅 歩10分/地下鉄要町駅 歩3分
■参加費:会費1000円 (協同総研会員・学生・障がい者は500円)
■お申し込み、お問合せ先:協同総合研究所
TEL: 03-6907-8033 FAX: 03-6907-8034
E-Mail: kyodoken@jicr.org URL http://jicr/org
『日本では少なくともこの30年間、若者は貧困からもっとも縁遠い年齢層とされてきた。
そのため、若者の生活基盤が弱体化していることへの気付きは遅く、1990年代後半に
若年層の失業率が上昇しても失業問題は本格的に論じられず、フリーターの増加に
関してはもっぱら若者の職業意識の変化として論じられた。
…1970年代の不況から奇跡的な回復を遂げ、他の先進工業国のような若年問題を
経験しないまま1990年代を迎え、フリーター急増の時代を経て、2000年代後半になって
ようやく若者の所得低下と貧困化という現象が生じたのである。
日本では若年非正規雇用者が増加し、学校教育にも仕事にも就いていない無業状態の
若者の存在が認識されるなかで、ようやく国として若者自立支援施策が開始されたのは
…2003年のことであった。しかし、これまでの取り組みは雇用対策中心で断片的であり、
若者を対象とする総合政策とはなっていない。
特に、若者の自立支援策の主な対象は誰なのかという点があいまいである。それは、現代の
社会経済構造上、もっとも不利な立場に置かれている若者は誰なのかという認識が弱いからである。
不安定な就労状態にあって貧困化する若者に対する取り組みは、社会的包摂として位置づけ
直す必要がある…』 (宮本みち子著「若者の貧困を見る視点」、貧困研究vol.2、2009年5月号より)