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6/6(土) 農林業の非営利事業体による仕事と地域づくりシンポジウム

2009年 山形大学農学部・協同総合研究所ミニシンポジウム
   農林業の非営利事業体による仕事と地域づくり

 食・農・環境問題への国民的関心が高まる中で、農林業の非営利事業体である森林組合が地域で果たす役割もまた大きくなっています。
 森林組合団体では2006年からの5年間において、「環境と暮らしを支える森林・林業・山村再生運動」を掲げ
取り組むなかで、現状からの問題も明らかになりつつあります。
国家的政策の一環としてのこうした運動は巨額の林野庁補助事業実行との兼ね合いなどもあり、大手住宅
メーカーなど工業化住宅などに用いられる原料供給のための木材生産の量的規模拡大対策の性格を強め
つつあります。地域農林業の総体的な雇用促進というよりも単なる林業労働力の確保策となりかねない面や、
木材の低価格化など結果として林業経営の困難性を一層大きくしてしまった側面も否めません。
 また、1県1組合単位の大規模な森林組合化など大型化を志向した組織再編や道州制の議論とも相まって、
従来の系統三段階組織(全国-都道府県-単位組合)のあり方が問われ、同時に組合員との対面性維持も
課題となっています。
 こうしたなか、森林組合の発展にとって経済格差の解消と内発的で持続的な地域経済の発展が不可欠な
条件であり、また地域にとっても、地域資源に立脚した伝統的土地利用に根ざした地場産業としての農林業
経営の確立が不可欠です。両者を結ぶのは協同組合の民主主義であり、それは地域に根ざした対面性が
確保される小規模な非営利事業体が有効と考えます。その1つの方法として、小規模生産の集積としての
合理的経営を協同原則にもとづいて地域につくり出してゆくこと、そしてそのための新しい森林組合の役割は
今日的に重要な課題です。
 2008年度協同総研と山形大学農学部林政学研究室との共催により、「いま見直す、農林業の小規模・
非営利事業体の役割」を開催しました。これに続き今年度は①大型化した森林組合を支える個別の小経営
(家族経営、生産者組織・労働者集団、女性組織など)の発掘と連携の方法、②その実現にもとづいて
大型化した森林組合における地域資源に立脚した地場産業としての農林業経営の確立と分権的資源管理の
方策、③こうした地域経済の発展を支える都道府県森林組合連合会の役割の再確認などについて実践報告を
ふまえ、皆さんと一緒に考えたく思います。ぜひ、ご参加下さい!


■開催日時:2009年6月6日(土)13:00~16:10
■開催場所:山形大学農学部301大講義室(JR鶴岡駅徒歩15分)
        山形県鶴岡市若葉町1-23 山形大学農学部3号館3階
■参加費:無料(*ただし、2009年度山形大学農学部集中講義「森林組合論」の一環として開催します。)
■主催:山形大学農学部 生物環境学科 林政学研究室、協同総合研究所
■出演者:
 座長 石見 尚氏(日本ルネッサンス研究所代表・協同総合研究所顧問)
 コメンター  岩川尚美氏(全国森林組合連合会相談役、前代表理事副会長、森林組合論非常勤講師)
 報告/パネラー 須藤広明氏(青森県森林組合連合会代表理事専務)
 加藤勝美氏(山形県森林組合連合会代表理事専務)
 比嘉宏仁氏(沖縄県森林組合連合会非常勤監査士・沖縄市軍用土地等地主会事務局長、同上元講師)
 佐藤克彦氏(沖縄県 農事組合法人大西農業生産組合組合長)
■事務局連絡先:
  ・山形大学農学部 生物環境学科 林政学研究室:
   TEL:0235-28-2921 FAX:0235-28-2921 E-mail:ogawa@tds1.tr.yamagata-u.ac.jp
  ・協同総合研究所:TEL:03-6907-8033  FAX:03-6907-8034  E-mail:kyodoken@jicr.org