一般社団法人協同総合研究所 公開研究会
ティール組織の理念・哲学の実装化に向けた課題と展望
【講師】嘉村賢州さん(NPO法人場とつながりラボhome’s vi 代表理事、ティール組織解説者、元東京工業大学リーダーシップ教育院特任准教授)
【講師略歴】ティール組織・ソース原理・ソシオクラシーなど次世代型組織論の第一人者。個人から大規模組織まで、人が本来の力を発揮できる場と組織づくりを研究・実践してきた。対立やしがらみを化学反応に変える独自のアプローチで、企業・NPO・行政など多様な現場の組織変革を国内外で支援している。一人ひとりが輝き、いきいきと働ける組織が当たり前になる社会の実現に向け、普及・実践活動を精力的に続けている。
【日時】2026年4月11日(土)14時~16時30分
【会場】ワーカーズコープ連合会本部(豊島区東池袋1-44-3池袋ISPタマビル)8階A会議室+オンライン
【参加費】会員無料/非会員500円
【参加申込】はこちらからお願いします。https://peatix.com/event/4920510/view
【主催/問合せ】一般社団法人協同総合研究所 03-6907-8033 kyodoken@roukyou.gr.jp

【開催趣旨】2018年に出版された「ティール組織」(フレデリック・ラルー著)は、ベストセラーととなり、“進化型(ティール)社会”をめざす新たな組織形態として、国際的に注目されています。同書解説者で専門家の嘉村賢州さんは、所報「協同の發見」誌393号で労働者協同組合との関連に触れて、以下のような展望と課題について述べておられます。
「“働く人が自ら出資し、経営に参画し、共に働く”―労働者協同組合が長年大切に育んできたこの“協同と民主”の哲学は、今、次世代組織論の文脈においても世界の最先端の潮流と深く共鳴しています。現代のビジネスや社会において、組織を精巧な“機械”のようにトップダウンで管理・統制するパラダイムは限界を迎えつつあります。それに代わって世界中で注目を集めているのが、一人ひとりが自律的に動き、組織全体が一つの『生命体』や『生態系』のように機能する次世代型の組織モデルです」。
「ティール組織は、単にフラットで自由な組織を意味するものではありません。上位者による統制を前提とするのではなく、現場に意思決定と責任が分散され、人と組織が共に進化していくことを前提とする組織観です。・・・そしてその視点は、労働者協同組合が掲げてきた理念とも深く通じ合っています。しかし、・・・その「協同と民主」の哲学を日々の運営として具体化しようとすると、多くの組織が共通の壁に直面します。これはティール組織の問題ではありません。むしろ、対等性や民主性を本気で実践しようとする組織ほど直面しやすい構造的な課題なのです」と。
ティール組織をめざして組織・経営改革に取り組んでいる企業・事業体が壁に直面している一方で、成果を生み出している組織としてオランダの在宅ケア組織「ビュートゾルフ」の事例を紹介し、「(大事なことは)その理念を、日々の意思決定の場面で、会議の進め方の中で、誰かが一歩を踏み出す瞬間の支え方の中に、具体的な形として根づかせることです」と述べています。
公開研究会では、ティール組織が掲げている理念・目的は何か、企業・事業体における実装化の課題はどこにあるのか。労働者協同組合の実践にあたって課題となっている「対話」や「意見反映」に基づく組織・運営のあり方はどうあったらよいのか、一緒に考えていきたいと思います。