タイトル:『21世紀の豊かさ 経済を変え、真の民主主義を創るために』

著  者:中野佳裕(編・訳)/ジャン=ルイ・ラヴィル(編)/ホセ・ルイス・コラッジオ(編)

発  行:2016.10

解  説:

南米・ヨーロッパ・米国・日本の精鋭12人が、各地の社会運動を踏まえながら、オルタナティブな経済・政治・社会への道筋を多角的に展開。21世紀型の豊かさを構想する。
経済成長至上主義への根底的批判と、共=コモンズの再構築を通じた21世紀型の豊かさの構想。
南米・ヨーロッパ・米国・日本の精鋭12名が各地の社会運動を踏まえながら、オルタナティブな経済・政治・社会への道筋を多角的に展開。

目次

 序 章 二一世紀の豊かさと解放──北と南の対話へ向けて 中野佳裕

第Ⅰ部 ブエン・ビビールと関係性中心の哲学――ラテンアメリカの革新

 第1章 開発批判から〈もうひとつの経済〉の考察へ――多元世界、関係性中心の思想 アルトゥロ・エスコバル
 訳者解説 ラクラウ理論の読解のために 中野佳裕
 第2章 政治的構築の論理と大衆アイデンティティ エルネスト・ラクラウ
 第3章 ラテンアメリカにおける国家の再建 ボアベンチュラ・デ・ソウサ・サントス
 第4章 発展に対するオルタナティブとしてのブエン・ビビール――周辺の周辺からの省察 アルベルト・アコスタ

第Ⅱ部 社会民主主義の隘路から抜け出す――ヨーロッパ・北米の挑戦

 第5章 ヨーロッパの左派――その歴史と理論を振り返る ジャン=ルイ・ラヴィル
 第6章 生態学的カオスの脅威と解放のプロジェクト ジュヌヴィエーヴ・アザム
 第7章 生産力至上主義との決別、解放の条件 フロランス・ジャニ=カトリス
 第8章 社会のすべてが商品となるのだろうか?
  ――資本主義の危機に関するポスト・ポランニー的省察 ナンシー・フレイザー

第Ⅲ部 コミュニティの再構築を目指して――日本の課題

 第9章 「脱成長の福祉国家」は可能か――ポスト資本主義とコミュニティ経済 広井良典
 第10章 コミュニティの社会学から社会史へ 吉原直樹
 第11章 民主政治の試練の時代──民主主義の再生のために 千葉 眞
 第12章 〈南型知〉としての地域主義──コモンズ論と共通感覚論が出会う場所で 中野佳裕

あとがき