人類的見地の原則
いま人類は存亡の危機にあるというのが私たちの見解であり、これを解決する方向を明らかにすることが、実践と理論の中心課題であると考えます。従って、研究所の活動は、全人類的見地、国際連帯の立場を重視することが非常に大切であります。
変革の立場の原則
研究所は社会変革の立場に立って研究活動を進めます。協同をどこまでも誠実につきつめていくとき、自ら人による人の支配と人間同士の生存競争を原理とする現代の社会の変革の課題に行き着くのではないでしょうか。もちろん、その場合にも、多様な意見を認め合い、その中で節度をもって真剣に討論するという態度が重要であります。
人間発達重視の原則
社会を変革しようとする運動は、その主体となる人間の変革なしには成功を見ることができません。「自立と協同と愛」の人 づくりは、労働者協同組合運動にとって未だ十分解決できていない問題でもあります。現在の教育学の到達点を吸収し尽くし、たくさんの教育実践の成果を汲み 尽くすことが重要であります。
実践と研究の結合の原則
研究所は労働者協同組合と協同運動が直面する実践的、理論的な諸課題の解決を主目的とします。実践家が研究者に近づくことをめざし、また研究者が実践家に近づく中で、実践家と研究者の固い連帯がつくり出されねばなりません。この連帯の強化こそが研究所活動を成功に導く保証となります。
自立の原則
この研究所は、団体、個人、研究者の出資を基礎に文化・研究協同組合として確立し、自由で自立的な研究を進めると同時に、協同の研究に対する社会的要求に応えて、経営的にも自立しなければなりません。具体的には、いろいろの事業種目を具体化していくことが必要であります。