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第17回協同総研総会報告


2007年6月30日(土)、立教大学池袋キャンパス11号館A204教室にて、協同総合研究所第17回総会と記念講演「日本型ワーカーズ・コープの社会史〜働くことの意味と組織の視点」が約50名の会員の参加で開催されました。

第 1号 2006年度活動報告

第 2号 2006年度決算

第 3号 2006年度監査報告

第 4号 2007年度活動方針 予算

第 5号 定款の改正について
第 6号 役員改選
総会へのメッセージ

 総会では、まず議長として坂林哲雄理事が選出され、中川雄一郎理事長(明治大学教授)の開会の挨拶に続いて、日本労協連の古谷理事長よりご挨拶をいただきました。

 昨年度の活動報告では、一年間の研究やシンポジウム、「いま「協同」を拓く2006全国集会in兵庫」、
センター事業団と共同で行った調査、夕張への地域調査、韓国でのの「社会的企業育成法」調査などについて報告がありました。

  新年度の活動方針では、協同労働への社会的関心が高まり、指定管理者制度など労協の事業・運動がこれまでの枠を超え大きく飛躍する中で、「新たな会員の拡大」「調査・研究活動」「社会的企業・社会的協同組合の研究と運動化」「公共サービスの民営化と「新しい公共」」「格差・貧困問題」「協同労働を知らせる活動」「法制化、条例づくり」「国際的な協同組合運動の紹介・参加」などを協同総研の中心課題としていくことが提起されました。

 また、研究所の移転に伴う住所変更と役員定数にかかわる定款変更の提案を行いました。

  質疑・討論では、

  • 「新しい公共」の意義を理論的に詰めなければならない。協同総研は挑戦する強い意志を持って欲しい。(永戸:センター事業団)
  • アメリカのコミュニティ研究の中でワーカーズコープに触れてきた。名称(ワーカーズコープ)の売り出し方も考えていった方が。(前山:八戸大学)
  • 障害者の働く場をどう生み出していくか、協同総研に期待したい。(鈴木:NPOくらしえんしごとえん)

  • 公共性の議論は日米で大きく違う。学問としても詰めておかなければいけない。(吉田:北海道大学)
  • 労協の「若者自立塾」スタッフの成長に驚いた。実践を丁寧に見ていく必要がある。(高橋:千葉商科大学)

  • 協同総研は今後、イタリアのコンソルチオのような、独自事業・財源を持ちながら、研究・提案・仲介するようなプロ集団としての組織づくりへの準備をしていったらどうか?(石見:日本ルネッサンス研究所)

  • 出版業界のフリーランス労働者の組織化、―貧困化・競争の厳しさをどう突破していくか?―を研究していきたい。(杉村:ワーカーズコープ・アスラン)

  • 研究所とその母体をどうするか?連携・協同をどうつくっていくかが課題となる。(富沢:聖学院大学)

  • 既にお願いしているが、個別の研究課題について取り組んで欲しい。労協の魅力は「ごちゃまぜのパワー」なのではないか。(古村:日本労協連)

等の意見が出されました。

  第1号から第5号までの議案は一括して採決され、満場一致で採択されました。

 最後に、第6号議案として新役員の名簿が提案され、満場一致で新役員体制が決定しました。
 新理事長に菅野正純さんが就任し、復帰されるまでの代行として前パストラル社長の小橋暢之さんが選出されました。新任役員の代表として、小橋暢之さんよりご挨拶があり、新理事会の役員体制が発表されました。

  田嶋康利新専務より閉会の挨拶があり、総会は終了しました。

◆ ◆ ◆ ◆

 総会後の記念シンポジウムでは、石見尚さん(日本ルネッサンス研究所/協同総研顧問)より

  、『日本型ワーカーズ・コープの社会史〜働くことの意味と組織の視点』と題して、日本の協同労働の原型である農村社会の成り立ちから、現在の協同労働を巡るさまざまな問題につき、わかりやすいお話をいただきました。(『協同の發見』に後日掲載いたします。)
 


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