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  7/28  CC.OO.(Comisiones Obreras) 労働組合


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 今日は,マドリードの労働組合を訪問する。役所や政党以上に何を話してよいのかわからない。

 訪問したのは,CC.OO.(Comisiones Obreras)。日本語で何と言うのか分かりませんが,CC.OO.は,スペイン最大の労働組合で,そのマドリード地域の事務所を訪ねました。

 対応してくれたのは,事務局長のロドルフォ・ベニト・バレンシアノさん。

 だいたい,いつも最初に何か聞きたいことはないか?と言われるのだが,だいたいスペインの労組についてほとんど何も情報を持っていないので,質問のしようもない。

 しょうがないので,「スペインの労働運動について」などという一般的な質問をする。

 説明によれば,スペインにはCC.OO.とUGTという2大労組があり,お互いに協力関係にあるとのこと。CC.OO.のマドリッド地域には115,000人の組合員がいるそうだ。労働組合の目的としては,労働問題にとどまらず,社会問題全般に取り組むこと。なかでもやはり,失業が最大の問題で,2大労組がともに政府・企業へ働きかけをしているとのこと。ただ,失業は構造的・歴史的な問題であり,開発により失業が引き起こされているという面もあるとのこと。

 協同組合と労組の関係についていうと,社会的経済分野の推進と言う点で,一致協調してやっている。労組の中に,社会的経済の部門があり,政府に対しこの分野の促進を要求しているとのこと。また,銀行その他の金融機関から,社会的経済分野に支援を引き出すことを,協同組合やSALと協力しておこなっているそうである。

 協同組合の中では,建設と住宅の分野をもっとも重視しているとのことであった。その他,高齢者問題についてはどうか?と問うたが,年金制度の後退など福祉国家の危機の問題がやはりあると言うことだったが,それが労組の大きな課題であるようでは無いようだった。

 最近も,日本の自治体の労組が訪問したりしているそうで,日本の状況についてはだいたい知っているみたいだったので,これ幸い特に私のほうから説明することはなかったが,一応,わが事業団の生い立ちと,一部の労組との間にアンビバレントな関係があることだけは話しておいた。

 お土産に,設立20周年誌(合法化以後)と政策パンフ,2枚組みCD(有名な労働歌のコレクションだそうです)をもらい,事務所を後にした。

 思ったとおり,何を話してよいのかあまり分からないままに終わってしまった。まあ,表敬訪問と言うことであろうか。労働組合といっても完全に個人加盟で,日本の企業別労組とは大分様子が違うように思える。いずれにせよ,社会的経済の推進と言う点では,協同組合を後押しする大きな力であることには違いない。

 マドリード連合会の人は労組の組合員になっているのか,と後で聞いたら,一部の人はなっており,一部はなっていないとのこと。

 それにしても,自分の語学力をたなにあげて言うのもなんだが,ここのところいつも通訳してくれるペパさんの英語は,分かりにくい。というか複雑な話を十分訳しきれていないと思う。かといって,他に頼める人がいないのもわかるし,しんどいところだ。


 もう,研修も今週で終わり。結局中途半端なことになってしまいますが,2カ月ではまあ仕方がなかろうと思っています。今回のような研修の形がよいかどうかも,当然再考する必要があるでしょう。

 今週は,このあと「SAL」の連合会と先日会い損なったマドリード州の雇用・経済省の次官を再訪する予定です。

 8月は予告通りバルセロナへ旅行します。帰朝は14日になると思いますが,早朝ですので出迎えは結構です。

 それでは,また。 (^0^)/~


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