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  7/24  マドリード自治州 左翼連合IZQUIERDA UNIDA議会事務局


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 今日は,マドリード自治州の左翼連合の議会事務局を訪問する。

 マドリード労協連から歩いて7〜8分の所に議会があり,その向かいに各党の事務局の入った建物がある。前日の国の役所の訪問とはうって変わって,リラックスしたムード。でも何を話したらいいのかよく分からない。

 スペインの左翼連合とは,1986年のNATO加盟の投票の際にできたものだそうで,共産党のほか3つの(だったと思う)政党が連合しているとのこと。ただ,現在はマドリード州でも国政レベルでも保守党(人民党),社会党に続いて第3党である。だだ,20%位の得票率はあるとのこと。

 マドリード労協連合会は左翼連合と特別な関係にあるわけではないとのことだが,連合会のメンバーの何人かが,左翼連合や共産党の支持者であることは確かだ。(党員証を見せてもらったことがある)そんなことで,非常に和やかに懇談が始まった。

 事前に事務局長のミゲル・アンヘル氏に何を話せばいいのか聞いたら,事業団の運動と共産党の関係について話せばよい,と言う。それは,ちょっと私には荷が重過ぎる(日本語でだって説明できない)ので,一般的な事業団の歴史を説明する。

 続いて議員のフェルナンド・マリン・カルボさんが,スペインの協同組合運動全般について説明してくれる。よく分からない点もあったが,簡単に言うと以下のようなこと。

 スペインの協同組合は大別すると1)生産・サービス 2)消費 3)流通に分けられ,左翼連合はその中でも生産・サービス分野を支援している。マドリッドは特に全国の他の地域に比べて小規模の生産・サービス分野の協同組合が多く,発展しつつある。また,住宅の協同組合も同様に支援している。議会活動では,協同組合やSAL等の社会的経済分野を法制化などを通じて支援推進している。

 その他,バスクの協同組合の話になったが,バスクの協同組合はカトリックとマルクス主義の両方の影響を受けており,更に民族主義や毛沢東思想等も加わった複雑な面が,バスク過激派の思想のなかにも流れている,とのことだった。ちょっと分かりかねるところもあったが,ようするにバスクはスペインのなかでもかなり特殊であるというふうに理解してもよいだろう。

 話そのものは20分程で終え,その後は同じ会議室にビールやつまみを用意して,職員が皆集まってそれを飲み食いしながら交流した。非常にフレンドリーなところだという印象。

 帰り道で,若者と政治参加と言うことについて,話をしたが,先日報告した,反テロの行動などはむしろ例外的な新しい運動で,高い失業率や住宅問題についても,若者はほとんど行動しないし,労働組合などにも参加しない,というのが一緒に行ったペパさんの意見だった。


 そんなことで,今日の報告はおしまい。

 先日,田村さんから依頼のあったマドリード連合会の女性協会(AMECOOP)については,スペイン語の勉強もかねて,現在少し翻訳に挑戦中。しばしお待ちください。(結局挫折しました)

 明日は金曜日ですが,スペインは国民の休日でお休みです。

 それでは,また。

菊地 謙


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