大量失業克服・地域再生――「協同労働の協同組合」に法の裏づけを
「労働者協同組合法」国際フォーラムのご案内
呼びかけ
企業のリストラ競争を大きな要因として「日本のどこかで毎日90人もの人がみずから命を絶っている」緊急事態が発生しています。他方では、公的介護保険施行を前にした福祉人材の不足に示されるように、社会的ニーズと就労のミスマッチが深刻な問題を投げかけています。
せめて働く人びとの協同による再出発を資金を含めて暖かく支援するとともに、必要とされる仕事と仕事を求める人びとを結ぶ、基本的な社会システムを構築することは考えられないでしょうか。
私たち「日本労働者協同組合連合会」は、ケアワーカー3万人の養成と「地域福祉事業所」づくりに取り組むと同時に、「協同総合研究所」と協同して、「地域再生・200万人就労創出計画」を日本の各地域からつくりだしながら、そうした働く人びと・市民による「事業型NPO」を本格的に裏づける「協同労働の協同組合」=「労働者協同組合(ワーカーズ・コープ)」の法制化への要請を進めているところです。
社会的に有用な労働に対する対価を得て、事業的に自立しながら、得られた剰余を確実に就労の創出と研修=労働の発達、地域福祉と共済に使いつづける、社会的な使命を追求する21世紀型協同組合の法制化の提案です。
この法制化の取り組みの趣旨をよりよくご理解いただく一環として、今回、9月12、13両日、東京の明治大学を会場にして、「労働者協同組合法国際フォーラム」を開催する運びとなりました。政策の決定と遂行を直接担当される方々をはじめ、多くの皆様のご参加を、心からお願い致します。
今回のフォーラムでは、第1日目に、欧州における労働者協同組合運動の実践と、これに関わる法制・政策の現状と改革方向について、ご報告いただき、第2日目に、日本の研究者より、大量失業の克服と地域再生にとって、欧州の経験に学びうる視点についてコメントを受けと思います。あわせて、日本労協連の法制化要請の趣旨と内容を訴えさせていただき、さらには政府、各政党、協同組合、労働組合、経営者団体等の皆様よりコメントを頂戴できれば、と考えております。
欧州においては、CECOP(欧州労働者協同組合・社会的協同組合・労働者参加企業総連合会)が、6万企業150万労働者を代表する組織として発展し、欧州委員会の各総局あるいは各自治体・州と結びながら、福祉・環境・コミュニティ再生と就労創出を結びつけて、着実な成果をおさめています。裏面に詳述したように、長期・大量の失業を克服するため欧州において積み重ねられてきたこれらの経験は、必ずや日本のこれからにとっても多くの示唆を与えてくれるものと確信します。その上で、日本の現実にしっかりと根差した、主体的な議論が交換できれば、と考えております。多くの皆様のご参加とご協力を重ねて、心からお願い申し上げます。大量失業を草の根から克服し、地域と時代が求める仕事を大きくおこして、希望ある21世紀の日本社会をつくりあげるために。
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