研究所たよりWEB版(48)

2001年4月23日

執筆:坂林哲雄(協同総研専務理事)

 先週ようやく4月号の所報の入稿が終わりました。連休前には会員の皆さんのお手元に届く予定です。

 実はこのMLで重要な内容をお伝えしていなかったことに気づきました。
 3月15日に衆議院本会議で中川智子(社民党)さんが、次のような質問を行っています。
 「ワーカーズコープなどの協同労働に対し、体系的な法制や助成制度の確立に取り組んで頂きたい」
 これに対して坂口厚生労働大臣が「ワーカーズコレクティブなどを含め、多様な働き方を前提とした就業環境の整備は重要で……人びとの意欲と能力が生かされる社会の実現に向けて真剣に取り組んでまいりたい」と答弁しています。
 小泉新内閣で坂口大臣が留任するかどうかは分りませんがこの答弁を前提に今後の対応をお願いしたところです。

 ILO127号勧告の見直しに関して、CECOP(欧州労協連)やCECOPA(ICAの労協委員会)から各国協同組合関係者に当てて矢継ぎ早にメールが送られてきています。その動きと呼応し、日本労協連でも政府および関係諸機関とも協議して6月に行われる第89回ILO総会への参加を検討しています。
 実現すれば法案制定に向けて大きな前進につながることはまちがいないだろうと思われます。
 ILOに関する詳細は、所報で特集しましたので、協同組合関係者は是非読んで頂きたいと思います。

『協同の発見』4月号目次

<巻頭言> 
「納税者の権利保護規定」の制定について  吉 本 貢     2

<特集T:コミュニティケアーを担う>
 「福祉の町づくりを考える集い」旭川
 小学校区に1つの宅老所があれば     下村恵美子  5
 病気をビジネスにしたのけ者たち       向谷地生良  10
 安くて楽しくて気楽な託(宅)老所        長谷川 巌  15

<研究会>
 障害者の社会参加は働くことから    斎藤懸三  20
 EUの雇用戦略3〜EUの協同組合法制  島村 博  33

<特集U:海外論文&レポート>
 政府機関が発表する初の国際基準となる「協同組合の振興」の勧告と各国の対応に注目
 ILO89回総会開催要項・レポートV(2)  翻訳 岡安喜三郎 48
 ILO「協同組合の振興」に関する勧告結論(案) 翻訳 岡安喜三郎 53
 ILO勧告に関するCECOPAの決議    翻訳 菅野正純  56
 ILO勧告の緊急事態と現在の状況    翻訳 菅野正純  57
 ILO勧告に対する総括と提案 ブルーノ ローラン 翻訳 菅野正純  58
  ILO勧告に対する日本および各国の対応早見表 岡安喜三郎  64

<協同のひろば>
 「協同」を生み、育て、紡ぎ合う「あざれあ」へ 矢吹美樹 72

<労働者協同組合物語(4)>   
 協同組合運動の黎明〜ウイリアム・キングの思想 中川雄一郎 76


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