研究所たよりWEB版(99)

2002年10月1日

執筆:菊地謙(協同総研事務局長)

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

『「協同労働の協同組合法」秋の臨時国会での制定をめざす9.28市民大集会』 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

大内会長の挨拶

加藤敏春教授の講演

堀内ILO駐日代表の挨拶

高橋連合組織拡大センター総合局長の挨拶

 去る9月28日(土)14:30よりに東京・千代田区公会堂で、『「協同労働の協同組合法」秋の臨時国会での制定をめざす9.28市民大集会』が開催されました。とりあえず速報です。

 まず主催者の挨拶として法制化市民会議の大内力会長より「特に若い人たちが、人間社会の新しい姿として自主性を持って働き、労働を通じて自己実現し社会貢献するにはどうしたらいいのかを勉強し、かつての社会主義ではない協同労働社会をつくること」がこの運動を始めた動機として語られ、一日も早い法制化が訴えられました。

 続いて、国際大学グローバル・コミュニケーションセンター教授の加藤敏春氏より「協同システムの新たな提案:エコマネーとコミュニティビジネス」と題して記念講演が行われました。加藤教授は、自らが提唱してきた「エコマネー」の理念を通じ新しい地域経済のあり方を提起されました。

 休憩を挟んで来賓の挨拶として、ILO駐日代表の堀内光子さん、連合・組織拡大センター総合局長の高橋均さんより挨拶をいただきました。

 堀内代表は、パレスチナの難民キャンプで出会った「自立のための協同組合」に触れ、ディーセント・ワークの実現における協同労働の必要性を話されました。高橋局長は自身が関わってこられた旅行業の労働者供給事業の経験から、労働者による事業の困難性についての実感を語られながら、「労働組合と協同労働のネットワークを」と呼び掛けられました。

 法制化運動の到達点と今後の行動方針を市民会議の島村事務局長が提起した後、各界からの期待・要望の声として7人の方からの発言がありました。長くなるのでお名前だけの報告にとどめますが、それぞれ非常に実感のこもった内容でした。

(発言者:発言順)全国大学生協連・田中学氏/NPOまちづくりサポートセンター・武井昭氏/(有)ワーカーズコープタクシー・広瀬早美氏/労働者協同組合ワーカーズコープ札幌・現田友明氏/企業組合ロマン交通・太田武二氏/関西市民会議・津田直則氏/地域福祉事業所けやき・小菅恵子氏

 最後に集会アピールが労協連菅野理事長より提案され、閉会の挨拶が法制化市民会議の永戸副会長よりあり閉会しました。

 5.20集会のように国会議員の方々のご参加は頂きませんでしたが、法制化を求める人びとの強い思いが伝わる集会になったのではないかと感じました。雨模様にも関わらず、参加者は614名と公会堂の2階席も埋め、法制化実現に向けひとつの大きなステップになったように思います。

当日の集会の様子
労働者協同組合ワーカーズコープ札幌・現田友明氏

企業組合ロマン交通・
太田武二氏


カメラが電池切れで光量不足ですみません!

「研究所たよりWEB版」目次へ|■トップページへ