研究所たよりWEB版(101)
2002年11月8日
執筆:菊地謙(協同総研事務局長)
坂口厚生労働大臣 協同労働法制について国会答弁
11/7(木)の衆議院本会議代表質問で、社民党の植田むねのり議員が「働く者の相互連帯による仕事おこしの仕組みを強力に支援する法整備に着手を」と迫ったのに対し、坂口力厚生労働大臣が「法的整備については、各種法人制度との関係をどのように整理するかなど、検討すべき課題もあるので、最終的なとりまとめを行っているところだ」と答弁しました。
以下、本会議を傍聴した日本労協新聞(11/7号外)の紙面から質問と発言の全文をご紹介します。
【植田議員の質問】
私は、福祉・環境問題を中心にすえて、雇用関係にとらわれない、働く者の相互連帯による仕事おこしの仕組みを振興させ、人間が本来もっている多様な能力・活力を活かすことができて、はじめて地域が活性化し、明日に希望がもてる社会つくりができると考えています。
同じ見地から、昨年春のことですが、雇用対策法の本会議質問において、わが党の同僚議員が坂□大臣に決意のほどを伺った際、こうおっしゃいました。
「わが国においても、働く者の『協同組織』などを含め、多様な働き方を前提とした就業環境の整備が重要であり、人々の意欲と能力が生かされる社会実現に向けて真剣に取り組んでいきたい」と。
明快な答弁だと思います。卓見だと思います。そこで、いまこそ、働く者の相互達帯による仕事おこしの仕組みを強力に支援する法整備に着手すべきではありませんか。
明快な答弁をお願いします。
【坂口厚生労働大臣の答弁】
働く者の協同組織などについてのお尋ねがございましたが、いわゆるワーカーズコレクティブなどを含めまして、多様な働き方を前提とした就業環境の整備は重要であると考えておりまして、人々の意欲的な取り組みと能力が生かされる社会の実現に向けまして取り組んでいきたいと考えております。
法的整備につきましては、企業組合やNPO法人など現行の各種法人制度との関係をどのように整理するかなど、検討すべき課題もございますので、最終的なとりまとめを行っているところでございます。いましばらくご猶予をいただきたいと存じます。