『協同の發見』2000.5 No.96 総目次
協同のひろば
日本の高齢者福祉と協同組合
…イタリアとイギリスに学ぶ…

柳 幸春(東京都/明治大学博士後期課程)

高齢者福祉における協同組合への期待と優位性

 日本の高齢者福祉は2000年4月に実施された公的介護保険制度によって大きな転換期を迎えることになる。この制度の実施にあたっては、政府も、民間企業だけでなく、協同組合の出発点である相互扶助原則にもとづいた協同組合福祉に着目している。その具体例が、1998年6月に出された厚生省の「生協のあり方検討会」報告である。報告には「生協の福祉事業に期待される役割」として、「昨年発表された政府の『21世紀を切りひらく緊急経済対策』で、介護サービス等への民間事業者参入のための規制緩和の推進がうたわれ、また、介護保険法の衆参両院の附帯決議において、在宅介護サービスに対する多種多様な提供主体のひとつとして生協の福祉事業への参入が求められるなど、生協への期待は大きく高まっている」と記されている。
 東京高齢者協同組合は1999年3月19日に東京都から生協法人として認可を受け、「生活協同組合・東京高齢協」となった。これは厚生省の「生協のあり方検討会」報告の中での「福祉サービスを主たる事業とする生協」と高齢者協同組合を評価したことを受けたものである。高齢者協同組合を生協法で認可し、介護保険制度の担い手の一つとして期待する流れが生まれてきているのである。
 「購買」が主でなく、生活の総合的な支え合いの協同組合として生協法によって高齢者協同組合を社会的に認知する方向は、協同組合運動にとって大きな意味がある。それは、高齢者協同組合がイタリアの社会的協同組合やイギリスのケア・コープなどと同じく、サービスの利用者も供給者も含むステークホルダー型の協同組合であり、高齢者の福祉に大きな役割を果たしていることなど多くの共通点を持っていることから、社会的協同組合の日本での認知にもつながってくるからである。高齢者協同組合が生協法人として発展していくことは、日本の協同組合運動に大きな変化をもたらすに違いない。
 1998年に開催された第18回協同組合学会のシンポジウムで、鈴木勉座長は、「非営利・協同組合組織による福祉活動・福祉事業に着目するのは、社会的孤立に陥りやすい人々の未来の回復、すなわち生きるための何故を(再)獲得する上で、適合的な組織原則を持っていると考えるからである」と問題提起した。人間らしくゆたかに生きていくための暮らしのありようを「一生かけてやれる自分の仕事があること」、「安心して暮らせる住まいがあること」、「一生つきあえる友人や地域社会があること」の三つにまとめ、第1に、それらの運動は、協同の時空間を回復することで、人間の協同的本質の現代的復権を図る事業運動であること、第2に、それらの事業が福祉政策における民営化に対するオルタナティブというだけでなく人々の潜在能力の発達という福祉目的に適合的な運営原理をもっていること、第3に協同組合による活動や事業が、地域形成に極めて有効な方法であると考えられること、を指摘した。これらの点にこそ協同組合による福祉の優位性がある、とわれわれは考える。


国連における「高齢者と協同組合」

 高齢者福祉における協同組合への期待は、国際的にも明確になっている。国連は、1982年に高齢者問題世界会議を開催し、「高齢者問題国際行動計画」を採択、112 項目にわたる勧告を行ったが、その社会福祉の項目で、高齢者に対する社会福祉サービスの提供組織として「協同組合が果たし得る役割の重要性を認識し、その活動を奨励すべきである。このような協同体制においては、高齢者が正規のメンバーとしてあるいは相談役として参加することが役立つかもしれない」としている。さらに、「高齢者が持つ福祉ニーズを満たすための包括的、総合的、整合的、多目的なアプローチを確立するため、政府と非政府機関の間の協力体制を形成すべきである」(勧告31)としている。
 1999年は、国連の「国際高齢者年」とされた。1992年の国連総会で決定されたのであるが、それは1982年にウィーンで開かれた世界高齢者問題会議からの10年間を総括した上で決議したものである。1996年8月6日の第51回総会において事務総長は「新たな経済・社会動向に照らした協同組合の地位と役割」と題して次のように報告した。「利用者が所有し、コミュニティに責任を負う事業体であるが故に、協同組合は、市民が自ら適切で利用可能な住宅、社会基盤、保健・社会サービスを確保する手段として、政府、とりわけ自治体からますます認められつつある。その結果、政府・自治体は責任を協同組合に移管しつつある。このことから、労働集約的で、受益者と供給者、その他の利害関係者を組合員として統合し、それによって地域の社会的つながりを支えるような、無数の小企業が興されている」、と。この事務総長報告は高齢者問題などの社会サービスの分野での協同組合の役割を高く評価したものである。
 こうした国連の決議や報告にみられるように各国政府は1980年代に国家財政の困難、雇用や福祉の危機と結びついた協同組合支援政策を取るようになり、イタリアで展開されるような社会的協同組合が発展しはじめた。社会的協同組合というのは、さまざまな社会的ハンディキャップを持った人々の発達保障、仕事を含めた生活全体を支え合う新しい協同組合である。近年、高齢者の福祉にも大きな役割を果している。


イタリアの社会的協同組合

 1991年に制定された法律第381号「社会的協同組合の規則」の第1条では、社会的協同組合の目的として、「人間発達および市民の社会的統合というコミュニティの一般的な利益を追求することとする」と記し、2つのタイプを提示している。即ち、「a.社会的保健医療サービスおよび教育サービスの運営」、「b.ハンディキャップをもった人の就労を目的とした農業、工業、商業およびサービス業にわたる多様な活動の実施」、である。
 見られるようにaタイプは介護サービスやホームヘルプ、保健、教育などの社会サービスの供給を行い、bタイプは障害者、リハビリ中の精神病患者、麻薬中毒患者、元受刑者など仕事を得ることに社会的なハンディキャップを持った人々の雇用のための協同組合となっている。
 イタリアでの社会的協同組合は1997年末までにおよそ4,000組合あり、社会的サービスを提供する組合員総数は70,000人、そのうち6,000人がボランティア、60,000人が有給労働者とみられる。社会的協同組合の利用者はおよそ40万人と見られている。特に発展が著しいのは、ここ5年ほどである。ボローニャ市が州都でにあるエミリア・ロマーニャ州では、1990年から95年の間に組合数は46から101に増加し、雇用者数は3,574人から9,521人にとほぼ3倍加している。事業高は910億リラから2,010億リラとほぼ倍になった。
 この急成長の発展の要因は福祉国家の破綻、若年層や女性層を中心とする高い失業率、市民的公共性の形成への渇望など、さまざまな要因があげられるが、高齢化社会への急速な移行もその要因の重要部分を占める。


CADIA協同組合

 筆者は、1997年5月末から6月初旬にかけ、社会的協同組合の実情を知るために、協同総合研究所の福祉コミュニティ研究会・イタリア社会的協同組合調査団の一員として協同組合運動の先進地、ボローニャ市の社会的協同組合を視察した。
 CADIAI(病人、高齢者、児童の居住援助協同組合=Cooperativa Assistenza Domiciliare Infermi Anziani Infanzia )は社会的協同組合の典型的な例である。この協同組合は法律381 号のaタイプに属する。CADIAIの事業上の特徴は公的セクターとのむすびつきが強いことである。
 それはCADIAI自体の歴史と関係がある。CADIAIは、家事労働および不安定労働を経験してきた女性たち27人によって1974年に設立された。イタリアで最初の社会的協同組合である。当時の組合員は女性のみで(現在も組合員の87%は女性である)、当時、労働のための技術を持たない「普通の女性」は雇用の確保がきわめて不安定だったために、いきおいブラックマーケットに依存せざるを得なかった。そこで彼女たちは動いたのである。協同組合を設立し、家事や介護を社会的労働として認識させることが協同組合設立の目的であった。設立当初は、家事労働を正規の有償労働にすることを目指した。27人は6年間、私的契約の労働に依拠してやってきた。同時に彼女たちは、労働の質を高めていった。私的契約は、当時としてはインフォーマルな形であったが、それでも悪い条件ではなかった。
 CADIAIが公的セクターと契約を交わしたのは1980年になってからのことである。
 高齢者の在宅家事サービスであった。80年年代と90年には公的セクターとの契約が主要なものになっていく。80年当時のボローニャ市では、市当局が福祉サービスを供給していたことから、CADIAIは独占的に高齢者介護を行うことができた。他にケア・サービス協同組合はあったが、参入しなかった。というのは在宅家事労働を低く評価していたからである。それに対して、CADIAIは、ケア・サービスを独占していたので、労働への対価を高く設定することができた。それでも市当局は「低コスト」とみなしていた。「高価格政策」はCADIAIだけでなく協同組合全体を強化した。協同組合は仕事の質を高めるために職業教育も行った。しかし、この高齢者の在宅家事サービスだけでは雇用市場として不安があったので、CADIAIは事業の多角化を図っていった。1986年からは、ハンディキャップ者を対象にした事業へと拡大した。そう判断したのは、高齢者介護への他の協同組合からの参入が増え、新しい協同組合がダンピングして安い価格で契約するようになったからである。そこで、CADIAIは高齢者ケアで蓄積した在宅介護労働の技術を発揮できるところから事業を始め、在宅サービスから居住施設サービスへ移行を実行した。現在は子どもも対象にしている。1989年からは、サニタリー(医療保健)の分野に進出し、リハビリ、労働医学(健康維持と環境保護)の分野にも事業は拡大している。
 これまでの資料では1995年に、組合員257 人、従業員48人、94年の事業高は140億リラ(9.8億円)を越えており、事業内容は、高齢者のための在宅援助サービス、デイセンター、養護ホーム、グループアパート、リハビリセンター、職業教育活動などである、と伝えられていたが、今回の調査で、現在の組合員は290人、雇用従業員400人、事業高は200億リラ(14億円)に発展していたことが分かった。わずか2年足らずの間に大きな前進を見せたことになる。この規模は企業としては小さいが、労働者協同組合としては破格の大きさである、と言えよう。収入の割合は在宅介護が29%、居住サービスが28%、ハンディキャップ者へのサービスが30%、その他13%となっている。私的契約が半分で、あとは公共事業体との契約である。
 ボローニャ市に約37万人が住む。「ボローニャ市は現在65歳以上が25%で約10万人。75歳以上が46,000人。年間1,500人ずつ増加している。こうなると、自治体が直接福祉に関わるのは不可能になる。そこで社会的サービスを放棄せずに、膨大な要求を満たすために外部委託している」と、ボローニャ市の「社会的発展と革新プログラム」トンバ担当局長は語った。
 ボローニャ市は、公的セクターによる福祉事業の運営が定着化していた。しかし、経済成長が止まり、景気が下火になると、公的セクターによる社会サービスの運営が困難になり、そこに協同組合が登場し、自治体は協同組合を活用するようになった。福祉国家型から混合型になったのである。また、ボローニャ市はイタリアの他の地方と比べてもかなり、社会福祉が発展している地域で、市民のニーズに応じて社会サービスを拡大しているが、地域で必要とする社会福祉サービスを実現することが重要であって、市の職員によってすべての社会サービスが実施されるとは限らないということになった。予算を削減するためではなく、一般管理費を抑えるために採られた方法である。このような方法によって社会福祉サービス従事の労働者の雇用も拡大されるわけである。
 入札参加は100%が協同組合である。私的企業は社会的経済部門は利益が少なく、参入に関心を示さないのである。協同組合は利潤を追求せず、雇用を生み出すので、市当局も
助かるわけである。


イタリアの社会的協同組合の特徴

 トレント大学非営利企業開発研究所のカルロ・ボルツァーガ/アルチェステ・サントゥアーリ氏は、イタリアの社会的協同組合の特徴を受益者は何よりもコミュニティとコミュニティ内の社会的不利益者であり、組合員は多様な利害関係者から構成されることを指摘した上で、次のように記している。
1.次の2つの異なる活動の中から選択できること。すなわち保健、社会ないし教育サービス分野の活動を実施するか、社会的不利益者の労働市場への再統合を目的として活動するかである。
2.社会的協同組合は、地方および中央政府との特殊かつ優先的な関係を認められる。
この関係は、しばしば特別の協定によって規定される。
3.社会的協同組合は、いくつかの税制上の優遇が与えられる。この優遇は、他の非営利組織形態よりも社会的協同組合を魅力あるものにしている。
 こうした特徴を持つ社会的協同組合の社会、福祉サービスにおいて、公共機関、民間および他の非営利組織より優れている点と劣っている点について、CGM研究センターのステファノ・レプリ氏は次のように指摘している。
1.直接的公共団体の管理の代わりに社会的協同組合を用いることからくる優位な点のうち、低コスト(最近行われたさまざまな調査で証明されている)、労働力利用におけるより大きな柔軟性、ボランタリー労働の人的資源を見いだし利用する上での容易さをあげることができる。弱点のうちからは、社会的協同組合の特殊部分的視角が社会的保護や社会保障の平等な確保の全体的必要ということが考慮に入れられないということに下線が引かれるべきである。
2.伝統的な企業の代わりに社会的協同組合を用いることからくる優位な点のうち、非営利精神(それは潜在的利用者の眼に信頼を与える)、コミュニティ内部に強く根ざす可能性、より民主的で参加型のマネジメントに照明が当てられるべきである。劣っている点のうちからは、洗練され、確立されたマネジメント技術の欠落があげられるべきである。
 3.「他の非営利団体との比較で優位な点は、社会サービスを企業的に運営し、販売する可能性、管理運営における一層の透明性、そしてマネジメントの民主性に概括できる。
 劣っている点は、個人や企業の寄付を勧める刺激がないことである。

 このように、イタリアの社会的協同組合の特徴は、第1には、政府や地方自治体との関係にあり、法律的にも、財政的にも手厚い保護があることである。日本には労働者協同組合に対する法律が存在しておらず、個別の協同組合法があっても、財政的には多少の税率優遇がある程度であり、その意味で、日本はイタリアと条件上大きな相違がある。第2には、福祉サービスを受ける人もサービスをする人も同じ協同組合に参加していることである。日本では、そのような協同組合として高齢者協同組合があることは前に述べた通りである。その意味では、イタリアの社会的協同組合と共通性が見られる。第3には、コミュニティ福祉に大きな役割を果していることである。今後の日本における高齢者福祉と協同組合の関係をみていく上で、イタリアの社会的協同組合の展開は大いに学ぶところがある。


イギリスのケア・コープの展開

 過去20年ほどの間にケアの分野に根底的な変化をもたらした主要な要因は、人口の変化、ヘルスケア技術の進歩、経済のリストラ、政治的イデオロギーの変化などである。1951年から1980年にかけて75歳以上のいわゆる後期高齢者の人口は倍増し、65歳以上の人口の高齢化率は10.8%から14.7%になった。他方では経済困難の継続、インフレと失業の増大のおそれなどが福祉への出費に対する規制が現象してきた。70年代初期の精神病院や高齢者施設からの定員の削減を埋め合わせたのは、ケアが地域で行われる代替方法によるサービス委託であった。70年代末期に財政が困難に陥ると、政府は施行規則の縮小策を模索するようにり、コミュニティ・ケアが政策の焦点となった。保守党政府はインフォーマル部門(要するに妻や家族)や民間の役割が大きくなることを望んだのである。
 1988 年のグリフィス報告は福祉の多元化にお墨付きを与えた。さらに大規模施設でのケアから、自宅、小規模な地域施設、デイケア・センターでのケアなどコミュニティを基礎とするケアに変えることを勧告した。これが1991年のコミュニティ・ケア法(実施は1993年4月)につながっていった。
 この法律がきっかけとなってコミュニティ・ケア協同組合が次々と生まれていった。協同組合の多くは、虚弱な高齢者をケア・サービスの対象としている。協同組合の90%以上は高齢者(そして高齢障害者)が主なクライアント・グループである。典型的な協同組合は、クライアント自身の家庭で高齢者や障害者の自立を維持することを可能にする支援サービスを供給している。ケア・サービスは、起床、洗顔、着付けなどの援助から、食事の準備、家事、買い物と処方薬の確保、外出の付添いまでに及んでいる。それらのデイ・ケア・サービスの提供は、温かく友好的な環境のもとでなされる。
 ICOM(産業共同所有運動)の政策相談員のチャーリー・カッテル氏はこう述べている。「協同組合のサービス提供は革新的で魅力のある対案を提示している。協同組合は組合員を基礎にした事業であり、民主的参加と平等な機会、社会的正義といった原則に基づいている。従業員所有の協同組合は、民間セクターの事業力と社会目的が統合され、外部化された公共サービスの提供のために非常に適した方法である。イギリスでは、従業員所有の協同組合による公共サービスの提供、特に公共施設の運営や高齢者、障害者への介護サービスにおいてたくさんの成功例が存在する。これらの例はすべての当事者に役立つことを示している」、と。


ヨーロッパの社会的協同組合に学ぶもの

 社会的協同組合の発展の要因を数え上げると次のように言えよう。社会的協同組合によって、福祉サービスの充実と高い雇用を実現する。高い雇用率は、低い社会的費用をもたらす。その結果、低い税制と家族により多くの富をもたらす。需要が増えて、雇用も増加する。生活の質を高めるための投資に資源を振り向けることになる。これは、不況にあえぐ日本の方向を暗示しているようにもみえる。日本の状況も少なからず、ヨーロッパの状況との類似点があるからである。これは「ヨーロッパが実現しつつある夢」であり、そう簡単にはいかないであろう。しかし、可能性は示している。日本の高齢者協同組合とヨーロッパの社会的協同組合は、いくつかの共通点がある。日本の高齢者協同組合がヨーロッパの社会的協同組合と同様の発展をすることができるかどうかは、今後の活動如何である。
 われわれがこうしたイタリアやイギリスの事例から学んでくると、日本の高齢者福祉と協同組合には、行政と協同組合の結びつきに大きな問題点があることが分かる。それでも日本でも希望がないわけではない。いくつかの事例がそれを示している。しかし、まだ十分とは言えない。自治体が協同組合による福祉の優位性を認識し、協同組合との結びつきを密接にさせていく活動が決定的に重要であろう。第2の問題点はコミュニティの形成である。日本の協同組合も、地域コミュニティを強調するが、かつての地域共同体とは違うことはいうまでもない。イタリアやイギリスは、すでにコミュニティが確立しているけれども、日本の場合は、これからコミュニティを再生していかなければならない。高齢者福祉の実施とコミュニティの再生は同時進行となってくる。しかしまた、そこが一つの困難になってくるのである。第3には、ヨーロッパと日本での協同組合の国民の間での認知度の違いもある。歴史的な問題もあるかもしれないが、民主主義の発展と関係があるかも知れない。最後に、日本での協同組合側の問題点については、それぞれの協同組合が、それぞれに取り組んではいるが、相互の連携が一部の地域を除いて、ほとんどないということである。相互に協力しあって、連帯していけば、もっと大きな力を発揮するであろう。利益のみを求めず、雇用を生み出す協同組合が高齢者福祉の分野で大きな役割を果たすことが期待されているのである。

『協同の発見』96号(2000年5月)目次協同総合研究所(http://JICR.ORG)