NPOやNGO、ワーカーズコレクティブ、ワーカーズコープなど様々なひとびとが、会社に雇われて働くのとは違う形で、保健・福祉・環境・まちづくり・文化・芸術などの分野で仕事おこしを始めています。市民が協同してつくる21世紀型の新しい生き方・働き方を一緒に考えてみませんか?
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■日時 2003年9月6日(土)13:00〜17:00
■会場 さいたま共済会館ホール(地図)
(〒336-0012 埼玉県さいたま市浦和区岸町7-5-14)
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■基調講演
『人間連帯の経済と協同労働』
暉峻淑子さん(埼玉大学名誉教授)
●講演概要はこちら>>> |
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■シンポジウム 『つくりだそう!新しい働き方』
●シンポジスト
NPO・・・渡辺寛之さん(生活介護ネットワーク)
ワーカーズコレクティブ・・・根本敏子さん(ワーカーズ・コレクティブ「旬」)
ワーカーズコープ・・・岡元かつ子さん(深谷地域福祉事業所「だんらん」)
高齢者協同組合・・・増田アツミさん(所沢「まぁち」)
労働組合・・・鈴木雄一さん(連合埼玉)
ほか |
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■報告
9月6日(土)に「新しい働き方を考えるシンポジウムinさいたま」が開催された。法制化を進めるために全国で「仕事おこしシンポ」を開催する一環として、日本労協連・労協センター事業団東関東事業本部・協同総研の三者で共催したものだが、どれほどの人が参加してくれるか心配する中、156名という予想以上の参加者で成功することができた。主催者が予想した以上に若い人たちや女性の姿が目立つ集会になり、さまざまなことが見えてくる取り組みとなった。
基調講演の暉峻淑子さん(埼玉大学名誉教授)にはこのシンポの主旨に賛同して、非常に力強い激励の言葉をいただいた。「豊かさの条件」(岩波新書)でも述べられているように、人間の歴史を協同というキーワードで説明し、今こそ連帯の経済を取り戻さなければ、という思いが伝わってきた。準備の過程では、連合埼玉やさいたまNPOセンターとの話し合いを重ねた。当初は協同労働の実践を知ってもらうことを主眼として実践報告を中心とした構成にしようと考えていたが、やはり具体的な問題の話し合いをという声が出て、いくつかのテーマを取り上げてパネルディスカッションとなった。埼玉での「新しい働き方」の息吹を僅かなりとも伝えられたのではないかと思う。(詳細は『協同の發見』135号で報告)
いずれにしても、連合と労協、ワーカーズコレクティブ、NPOが一つのテーブルにつき、共通のテーマで話し合える土壌ができ、その内容に多くの人が共感するという時代になってきた。明らかに風向きが変わりつつある。 シンポジウムの最後に、今後の継続的な取り組みとして「さいたまCo-Work研究会(仮)」を設立することを呼びかけた。連合埼玉がNPOや地域活動への支援を始めるのに合わせて県や市町村に向けた政策的な提言をできるよう協同総研としても参加していきたい。(『協同の發見』No.134「研究所たより」) |
●参加者の感想(当日の感想文から一部を掲載させていただきました)
■「新しい働き方の勉強をさせて頂きました。3年前まで自分が生活するために会社に入って給料をもらう、このやり方以外くわしく知りませんでした。学校を卒業したら仕事についてきた私にとって、現在の失業のこと、フリーター、一日も労働したこともない若者の実態があること、とても考えられません。このシンポジウムに参加して、何か仕事を立ち上げたいとの思いがあります。だけど探し出せません。新しい働き方で見つけたい。(40代女性、入間郡)
■「暉峻さんの講演、パネリストの方々の話に大変感動しました。理想を持って実際に社会で動いている方々がこんなにいるんだと驚きました。パネリストの皆さんは“収入はそれほどではないけれど…”とおっしゃっていましたが、その瞳は輝いていました。大学生になってスペインやインドを旅しましたが、“働くこと”への意識、“生きる”ことへの意識は日本と大分異なっていました。日本ではこのような文化は根付かないのでは?アメリカ型経営は変わることはないのでは?とずっと感じていましたが、パネリストの方々の話を聞き、やればできるんだ、“競争主義”も崩せるのではと勇気を持ちました。やはり、社会の底辺というか“地域”から社会をよくしないとそれは根付かないと思いました。私も含め日本人がもっと“自分”や“地域”など足元をみて考えて行動できるようになったらいいです。オルタナティヴなものが、もっと認められるようになったらいいと思います。(20代女性、上尾市) |
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