『社会的企業とコミュニティの再生
―イギリスでの試みに学ぶ 』

中川雄一郎 著

大月書店 2005年4月
ISBN:4-272-21082-3  価格:\2,400+税   判型:46 ページ:248  
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非営利・協同組織による企業活動=社会的企業とは

 社会的企業によるコミュニティ・ビジネスやコミュニティ「立」小学校建設で地域を再生させ、新たな雇用を創出したイギリス。その豊富な事例を紹介し、社会的企業とは何か、その形態・活動などの具体的イメージを提示する。「新しい社会秩序」形成をめざす一つの力、協同のシステムである社会的企業とは何かがよくわかる。

 また、終章では日本における社会的企業の担い手たる協同労働の協同組合の法制化についても取り上げている。








【目次】

◇序章 雇用・くらし・コミュニティ ◇第1章 近代協同組合運動の展開

[1] 黎明期の協同組合運動
  1 オウエン派協同思想と協同組合運動
  2 ウィリアム・キングと協同組合
  3 協同コングレス
[2] 近代協同組合運動の誕生
  1 ロッチデールにおける協同組合運動
  2 ロッチデール公正先駆者組合の誕生
  3 キリスト教社会主義者と労働者生産協同組合

◇第2章 産業共同所有運動(ICOM)と協同組合開発機関(CDA)

[1] ICOMの形成と労働者協同組合運動の展開
  1 アーネスト・ベーダーの「コモンウェルス」の試み
  2 ICOMと労働者協同組合
[2] 協同組合開発機関(CDA)の役割
[3] ダラムCDAの成功と失敗

◇第3章 コミュニティ協同組合の形成と展開

[1] ハイランド・アイランド開発委員会(HIDB)とコミュニティ再生計画
[2] 地域開発方式の変更
[3] 多機能的コミュニティ協同組合
[4] HIDBからHIEへ
[5] ウェールズとイングランドにおけるコミュニティ協同組合の展開

◇第4章 社会的企業の定義とビジョン

[1] 社会的企業の定義をめぐって
  1 CBSNによる基準
  2 M・ゴードンによる基準
  3 J・ドゥフルニの「四つの経済的基準」と「五つの社会的指標」
[2] 社会的企業局設置の意義
  1 「社会的企業:成功のための戦略」
  2 「社会的企業に関する中間報告」
  3 「コミュニティのための企業:コミュニティ利益会社の提案」
[3] 「社会的企業」像を求めて
[4] シチズンシップと社会的企業

◇第5章 「コミュニティの再生」と「雇用の創出」の試み

[1] スカーネ・パーク・コミュニティ・エンタープライズ・アソシエーション(SPCEA)
  1 SPCEAの組織とスタッフ
  2 SPCEAの事業活動
[2] 社会的企業サンダーランド(Social Enterprise Sunderland:SES)
  1 社会的企業サンダーランド小史
  2 SESの目的と活動
  3 SESとネットワーク
  4 SESのスタッフと資金援助
・事例1 ペニウェル・コミュニティ・ビジネス(PCB)
・事例2 サンダーランド・ホームケア・アソシエイツ(SHCA)
・事例3 演劇協同組合フラバガスト・アーツ(FA)

◇第6章 「コミュニティの再生」を担うコミュニティ小学校

[1] コミュニティ小学校としてのVRCPS
  1 VRCPSは「コミュニティ立小学校」
  2 多様なニーズに応えるスタッフ
  3 児童・生徒の健康生活づくり
  4 ハウス・システム
[2] 教科コーディネーターの役割
[3] カリキュラムの目標
[4] VRCPSのミッション・ステートメント
[5] 視学報告から

◇第7章 女性の、女性による、女性のためのコミュニティ・ビジネス

[1] アカウント3の創設
  1 アカウント3の展開
  2 7つのプロジェクト
[2] コミュニティに見られる変化
[3] メレデューさんへのインタビューから
[4] アカウント3の目標

◇終章 「協同労働の協同組合」の法制化を目指して

[1] 社会的経済と「新しい社会秩序の形成」
[2] 協同のシステム
[3] 「協同労働の協同組合法」の制定を目指して
[4] 「協同労働の協同組合法」に基づくコミュニティ政策



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